ぞんちアップ・マニュアル Ver.4.1

【はじめに】

(1)ぞんちアップとは?
 ぞんちアップは、シンプルなファイルアップロードソフトです。FTPソフトは、いくつもありますが、ぞんちアップが目指すところはただ一つ。

    いちいちディレクトリを表示しなくてもアップロードできる
点にあります。ぞんちアップが、皆様にご提供するのは「こんな使い勝手はいかが?」という1つの提案であって、FTPソフトとして必要な機能を全て盛り込むなどというつもりは全くありません。

(2)こんな時には、ぞんちアップ!
 では、どんな時にぞんちアップを使っていただきたいかというと・・・

    いくつか特定のディレクトリがあって、そこに放り込みたい

という場合です。

  • ケース1
     ファイルをアップロードしているときに、終了するまでじっと見ている人はいないですよね?放っておいて他のことをした方がいいからです。同じように、サーバにログインする(繋がる)まで、そしてファイルのリストが表示されるまで待っているのも、アップロード先が決まっているなら無駄な時間です。知りたいのは、アップロードが完了したかどうかだけですから。
     ぞんちアップなら・・・

    • アップロード先をリストで選択して、ファイルをドラッグ&ドロップするだけ!

    あとは放っておいてください。

  • ケース2
     例えば、webページを更新するのに、いろいろな階層にファイルをアップロードする場合は、階層を移動しながらファイルを放り込むという従来型のFTPソフトの方がいいでしょう。しかし、アップロード先が決まっているなら、サーバに繋いでディレクトリをたどって・・・さらに複数のサーバを使い分けているときには、別のサーバに繋いでディレクトリを切り替えて・・・という作業が煩わしく感じます。おまけに、その都度ディレクトリウィンドウが開いたりなんかしたら、邪魔くさかったりイライラしたりしません?
     ぞんちアップなら・・・

    • アップロード先を切り替えて放り込むだけ!
    • 表示されるのは、いつも同じウィンドウ1つだけ!(アップロード中は、進行状況を表すウィンドウが出ますが)

 どう?興味出てきた?じゃぁ、前置きはこれぐらいにして、使い方を説明することにしましょうね。

【使い方】

(0)基本的な使い方

 普通のFTPソフトは、基本的にサーバを登録しておきますが、ぞんちアップはディレクトリを登録します。画面は、設定リストとファイルをアップロードするためのドロップエリアで構成されています。ディレクトリはいくつでも登録できるので、同じサーバであってもディレクトリ毎に登録しておけば、あとはリストで切り替えて、ドロップエリアにファイルをドラッグ&ドロップするだけです。

(1)アップロードディレクトリを登録する
 新規ボタンをクリックすると、「アップロード設定」ダイアログが出ます。

設定名:
お好みで名前を付けてください。この名前でアップロード先を呼び出すので、名前だけでどのサーバのどのディレクトリか判るようなものがいいですね。
ディレクトリ:
ルートディレクトリからのパスを入力します。わからない方も多いかと思いますので、そんなときはこちら→ディレクトリを選ぶ
ユーザーIDと 
パスワード:
FTPサーバにログインするためのIDとパスワードを入力してください。
URL:
アップロードディレクトリをURLで指定します。ファイルをアップロードすると、URLの欄に記入されたURLの末尾にそのファイル名を加えたURLが、メインウィンドウのWEBポップアップに登録されます(上図の設定で、zonch.jpgをドロップすると、http://www.zonch.net/zonch.jpg)。WEBポップアップでURLを選択すると、webブラウザでそのファイルを表示、またはダウンロードすることが出来ます(ファイルの種類によります)。
PASVモード:
PASVモードでアップロードしたい場合はチェックを入れてください。最近のADSL環境だと、PASVモードをオンにした方が接続が安定するみたいですね。サーバの方が対応してないとダメらしいですが。
新規保存:
下記「登録済みの設定を編集」後、別の設定として新規に登録したい場合はチェックを入れてください。別設定ですから、設定名も別なものに変えなければなりません。

  • 登録済みの設定を編集する
    設定ダイアログを開くには以下の3つの方法があります。
    1,設定リストで編集したい設定をダブルクリック
    2,編集したい設定をリストで選択して「編集」ボタンをクリック
    3,編集したい設定をリストで選択して、ファイルメニューから「設定を編集」を選ぶ

  • 設定をコピーする
     これは、ディレクトリ毎登録のぞんちアップには、なくてはならない機能ですね。だって、ログインIDだのパスワードだの毎回入れたくないも〜ん。1つのサーバにつき1つディレクトリを登録したら、あとはコピーしてディレクトリの欄だけを書き換えれば、あっという間に設定の出来上がりです。
     コピーしたい設定を選択して「複製」ボタンをクリック、またはファイルメニューから「設定をコピー」を選んでください。

  • 設定を削除
     「削除」ボタンをクリック、またはファイルメニューから「設定を削除」を選びます。

  • 設定の表示順を変更する
     設定の並び順を変更することが出来ます。設定を選択した後、設定リスト内でDrag&Dropして並べ替えてください。

  • 複数の設定をまとめて変更する
     アップロード設定を開いた状態でメインウィンドウの設定リストを切り替えると、それにあわせてアップロード設定の内容が切り替わります。 一回一回OKしてまた別の設定を開いて・・・とやる必要がないので便利ですよ〜。注意点としては、OKした時点でアップロード設定を開いてからそれまでの全ての変更が保存される点です。キャンセルした場合は、アップロード設定を開いた時点の設定内容に戻ります。

(2)ファイル、フォルダをアップロード
 ファイル、フォルダのアップロードの仕方は、いたって簡単。希望のアップロード先を設定リストで選択したら、ファイル、フォルダをドラッグしてドロップエリアにドロップするだけです。

  • ドラッグを開始してからアップロード先を変更したいときは?
     ファイルをドラッグし始めてから、「あっ、アップロード先が違う!」なんてありますよね〜。そんなときは、設定リストの上にファイル(マウスポインタ)を持っていき、Commandキーを押しながらリスト上を移動させると設定が切り替わります。希望のアップロード先になったところでCommandキーをはなして、ドロップエリアにドロップしてください。
  • アプリケーションアイコンへのドロップでもアップロードが出来ますが、アップロード先を確認しておかないと思わぬところにアップロードされてしまうのでご注意ください。

(3)リスト表示
 ドロップエリアは、リスト表示ボタンを兼ねています。つまり、ファイル・フォルダをドロップすればアップロードを開始しますが、ただクリックすると指定されているディレクトリのファイルリストを表示します。

 右図のように、ウィンドウタイトルにはサーバ名、階層の欄には、ルートからそのディレクトリまでのパスが階層表示されます。その下には、パスの文字表記とファイルリストが表示されます。
  • 階層を移動する
     階層を下にたどるには、ファイル・フォルダリストの中のフォルダの行をダブルクリックします。階層を上にたどるには、階層表示の欄のお好みのフォルダの行をクリックします。階層表示はヒストリーも兼ねているので、サーバに接続してから表示したディレクトリは、次々追加されていきます。

  • ドラッグ中に階層を移動する [NEW]
     ドラッグを開始してしまってから、「あっ、アップロード先の階層じゃなかった!」なんてよくありますよね。そんなときは、いったんやめて階層を移動してから再度ドラッグ・・・いえいえ、その必要はありません。ドラッグしながら階層を上にたどるには、階層表示の希望のフォルダのところにカーソルを合わせてでcommandキーを押します。希望のフォルダが選択されて、下のリストが更新されます。ドラッグしながら階層を下にたどるには、ファイル・フォルダリストの希望のフォルダのところにカーソルを合わせてcommandキーを押します。希望のフォルダが開いて、中身のリストが表示されます。これを繰り返すことでどの階層にでも移動できるので、希望の階層に移動できたところで、ドロップ(アップロード)してください。

  • ディレクトリを選ぶ
     アップロードディレクトリを登録する際、ディレクトリの指定の仕方がわからない場合は、
    1,アップロード設定ダイアログでサーバ、ユーザーID、パスワードを入力して、OKボタンをクリック(いったん閉じます)
    2,ドロップエリアをクリック。リスト表示でルートディレクトリが表示されます。
    3,階層をたどって、希望のディレクトリが表示されたところで、「ディレクトリに指定」ボタンをクリックしてください。
    4,アップロード設定ダイアログが開いて、現在表示中のディレクトリのパスが、ディレクトリの欄に入力されるので、OKボタンをクリックしてください。

  • ディレクトリを登録する
     リスト表示で階層を辿った後、新規アップロード先として登録したい場合は、上記「ディレクトリを選ぶ」の4で「新規保存」にチェックを入れ、設定名を変更して保存してください。

  • リスト表示からアップロードする
     リスト表示で階層を辿って希望のディレクトリにたどり着いたら、リスト表示ウィンドウにファイル・フォルダをドロップすることでアップロードが出来ます。アップロード先として登録するほど使わないディレクトリの場合は、こちらの方が便利ですね。
     また、リストに表示されているフォルダにドロップすればフォルダを開く(階層を移動する)ことなく直接フォルダ内にアップロード可能です [NEW]。同階層の複数のフォルダにアップする場合は、「フォルダ1開く→アップ→階層戻る→フォルダ2開く→アップ」が「フォルダ1にアップ→フォルダ2にアップ」で済むので、作業効率が全然違いますね。なお、階層表示のフォルダには直接アップロードできませんので、こちらは階層を移動した後ドロップしてください。

  • ファイル、フォルダをダウンロードする
     リスト表示で表示されているファイル、フォルダをFinderにDrag&Dropすると、ダウンロードできます。

  • フォルダを作成
     新規にフォルダを作成して、ディレクトリに指定することもできます。
    1,フォルダを作成したいディレクトリをリスト表示します。
    2,フォルダ作成ボタンをクリック。
    3,名前を入力してOKボタンをクリック。

     これで、フォルダがリストに追加されます。作成したフォルダをアップロードディレクトリとして指定するには、そのフォルダをダブルクリックして開きます(パスの表示が、そのフォルダの物に変わりましたね?)。その状態で、「ディレクトリに指定」ボタンをクリックすると、アップロード設定ダイアログが開いて、現在表示中のディレクトリのパスが、ディレクトリの欄に入力されます。

  • ファイル、フォルダを削除
     リスト表示でファイル、フォルダを選択後、削除ボタンをクリックしてください。複数のファイルを選択するには、shift+クリック、またはcmd+クリックで選択してください

  • 最新の情報に更新
     現在表示中のファイルリストを最新の状況に更新したい場合は、「更新」ボタンをクリックして下さい。

  • ファイル情報を表示・変更
     ファイルリストの中からファイルまたはフォルダを選択して「情報」ボタンをクリックすると、そのファイル(フォルダ)のファイル名、パーミッションを表示・変更するためのダイアログが表示されます。
     下にある「設定」メニューには、よく使うパーミッション値がリストアップされているので、いちいちチェックしなくても瞬時に希望の値に設定できます。
     「設定」メニューの選択やパーミッションのチェックボックスの変更に応じて、パーミッションの現在値(数値)表示が変わるので、「設定」メニューに希望のものがない場合は、希望の値になるようにチェックボックスで指定してください。

 複数のファイル(フォルダ)を選択してダイアログを開いた場合は、名前、 パーミッション共に空欄で表示されますが、パーミッションを設定してOKすると、選択したファイル(フォルダ)全てのパーミッションを一度で同じ値に変更することが出来ます。
(4)転送モード
  ファイルの転送モードは基本的にオートです。
  • アップロード
     ファイルタイプがテキストのものはアスキーモードで、それ以外はバイナリで転送します。たとえば、拡張子がtxtだとしてもファイルタイプがテキストになっていなければバイナリで転送されますので、ご注意ください。
  • ダウンロード
     現在のところ、拡張子html, htm, txt, cgi, pl, phpのファイルはアスキーモード、それ以外はバイナリモードとなっています。
(5)一般設定
 ファイルメニューの一般設定でぞんちアップの動作に関する設定をすることが出来ます。
  • バッファ
     送信時に使用するバッファのサイズを指定することが出来ます。
  • 送受信完了を知らせる
     送受信中にぞんちアップをバックグラウンドにした場合、送受信完了を知らせるか知らせないかを設定できます。アップロードしてはブラウザで確認・・・なんて場合は、いちいち知らせられると鬱陶しいものですが、大きな、あるいはたくさんのファイルを送受信してる場合は、知らせて欲しかったりします。まぁ、作業内容と好みによるってことですね。デフォルトでは、「知らせない」になっています。